このblogへのアクセスの9割が「体温計なしに体温を知る方法」に対してとなっている今日この頃。COVID-19の猛威がウェブにおける片田舎でも感じられます。
そんな中、日本の片田舎、稚内で1年半かけ紡がれた小さな物語。
ありがちな一文に見えるけど
稚内市は4月13日、ある警告を稚内市防災情報メール配信サービスで送信しました。同じ警告が同市のウェブページにも掲載されています。
現在、稚内市内で新型コロナウイルスに関連した感染症の患者は確認されておりません。
※現在、SNS上で様々な情報が拡散されておりますが、そのような情報に惑わされず、冷静な対応を心がけていただきますようお願いいたします。
(新型コロナウイルスに関連した感染症について/稚内市, Last-Modified: Thu, 16 Apr 2020 04:32:12 GMT より)
この背景には稚内市を駆け巡ったある噂話があります。
道内で新型コロナウイルスの感染者が再び増加傾向にある中、先週末にかけ稚内市内で「感染者が出た」などという噂がフェイスブックやツイッターなどのSNS上で情報が拡散し市民に不安が広がっている。
ソーシャルメディアがスケープゴートにされているものの、要は市民の噂に市が釘を刺した格好ですね。「冷静な対応」とは何か、そもそも市があえて警告するのが「冷静な対応」だとは思えません。なぜなら。
放火犯による消火のお手並み拝見
北海道でCOVID-19の前の災厄と言えば、北海道胆振東部地震。そこで堂々とデマを流したのは市民ではなく、稚内市だったのです。事実を曲げた稚内市が口さがない市民の噂話に警告を送る。これが冷静な対応だと考えているのであれば、その罪深さや幾ばくか。
木を隠すなら森の中、火を隠すなら(追記 2012-04-21)
4月18日の稚内市長会見で、工藤広市長から興味深い発言があったようです。
市内で感染者が出たというデマ情報に関しては「無責任なデマや悪質ともいえるコロナ呼ばわりは、マチを混乱させるだけですので慎んで頂きたい」と述べた。
部下の仕業を知って燃え上がらせているのか。それとも足を掬われているのか。「冷静な対応」とは何なのか。