今週末は統一地方選の後半戦として稚内市長選挙が行われます。当blogでは2019年選挙に続き今回も候補者の医療政策についての公約を観察していきましょう。
今回の市長選は立候補者2名、現職4期目を目指す工藤広(73)と新人の佐々木政美(59)の一騎打ちです。佐々木氏は「稚内を愛する市民の会」の会長であり、市政に対して裁判も辞さない*1対抗馬。まさに一騎打ちであります。
医療は二の次三の次、むしろ圏外である
稚内は医療の具合がよろしくないところです。稚内市内*2で眼科、皮膚科、産婦人科、泌尿器科すら市立稚内病院ただ1カ所と言えば、その悲惨さがわかるかと思います。例えばコンタクトレンズ作るだけで、大混雑の市立病院外来受診となり1日がかりですよ。その唯一の頼みである市立稚内病院も難儀な状況で、スタッフは常時不足しており、設備は古く貧弱です。
市民もこうした状況をよしとは思っていないようで、医療体制が不安だとか要改善だとか言う声は聞きますし、新聞にもよく出ています。
いきなり引用から始めましたが、この引用元は、先に挙げた2019年選挙の記事です。今も何も変わっていないのでコピペで始めてみました。
そんな中、両者の掲げる医療政策についての公約を見てみましょう。それぞれの稚内市長選挙選挙運動用ビラを参考資料としています。
- 工藤広
- 特別養護老人ホーム待機者ゼロ
- 高校生までの医療費ゼロに継続して取り組み
- 佐々木政美
- (なし)
あーあー。4年後も書くとしたらコピペからスタートだろうなってところです。医療政策から見れば、どちらを選んでも... いやいや待ってよ。現職の工藤氏には実績があります。
この4年間、稚内の医療に起こったこと
- 特別養護老人ホーム待機者たくさん*3(工藤氏公約は「ゼロ」だった)
- 市立稚内こまどり病院の全療養病床を休床に*4
- 市立稚内病院に循環器内科常勤医着任*5
- 市立稚内病院空調設備改修工事*6、ついに病棟にエアコンが
- COVID-19: 市立稚内病院に専用病棟開設*7、現在は運用終了している
- COVID-19: 市立稚内病院に発熱外来を開設*8
- COVID-19: 市立稚内病院の院内感染を1日隠蔽
実績をアピールするのはやめた方が良さそうですね。
尤も、4年前の繰り返しですが。この田舎の村社会においては、政策についての公約で当落が決まるわけではなさそうです。
余談ですが、学歴は工藤氏が北大卒、佐々木氏が中卒で、こりゃひょっとするとと思わせる要素です。
え? 私は誰に入れるかって? 一応医療従事者の私が73歳に投票するのはまずいでしょうよ。4年後は後期高齢者だからね、判断力なんか信用できないよ。とゆわけで期日前に59歳に入れました。
投票所でのメモ持ち込み、閲覧は可能だよ。スマートフォンも可、現場で禁止と言われたら選管に確認させよう。