夜勤病棟の女神様(仮)

ひよっこナースの日常

脱げばわかる、救急車を呼ぶべきか

COVID-19大流行の最中、タクシー代わりの救急ではない救急要請、119番が救急現場を困らせているとのニュースはみなさまご覧になったことがあるかと思います。本当に困りますね、なんて言うと決まって「どんなときなら呼んでいいんだよ」的な反応があるんですよね。そして救急車を呼んだ方がよかった経験談が並べられ、やっぱり念のために呼んだ方がいいみたいな流れに。それでは現状は変わらない。どんなときなら救急車を呼んでいいのか。私は今日、その問いに明確な回答をいたします。

An ambulance is coming

全裸であっても救急車に運んでほしいか

これです。本当に救急救命が要される場面では全裸だろうとコスプレ中だろうと救急車に運んで欲しいですよね。何であれ、死ぬよりはましというやつです。

踏まえて、救急要請の妥当性判断の基準として「全裸でも救急車に運んで欲しいか」、「服を脱がされるが救急車に運んで欲しいか」と考えてみましょう。実際に服を脱がされることはそうありませんが。

実はこの基準、惨憺たる現場の逆説的な話なんです。しっかりと身なりを整えて救急車に乗ってくる人っているんですよね。消防、救急車は119番を呼んだ自称要救助者を無視することができません。そこを悪用してのタクシー代わりなのですが、タクシー代わりにしている人にはその自覚がない。なんて指摘されると、御仁は「どんなときなら呼んでいいんだよ」と偉そうに言うわけですよ。返してやりましょうよ、着替えられないなら呼んでいいと。

もちろん物事には例外があります。特に交通事故や転落事故等の外部から強い力が加わる外傷、高エネルギー外傷では無条件で、たとえ無傷に見えて元気に動けても救急要請しましょう。

ちなみに私は旅行中、顔面冷たく、冷汗しっとりという状態で倒れ込んだことがあります。そのときは見事に裸だったのですが、回復しなければ救急車だなと思いつつ心配したのは携帯電話に手が届かないってことでした。やっぱり服のことなんて考えませんよ。幸いそのときはおそらく迷走神経反射で、しばらく倒れていた後に回復したので救急要請しませんでしたけど。それがよいかどうかは別の話。


ナース服を着たまま運ばれてきても何ら問題なく対応いたしますのでご安心ください。

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