夜勤病棟の女神様(仮)

ひよっこナースの日常

病院のゆく年くる年

2019年末を最後に冬コミに参加することもなく穏やかな年末を送っているつもりでしたが、意外と忙しかったのかこの時期の病院について書いたことがありませんでした。今回は年末年始の病院の様子をお届け。

謹賀新年

いつも通りの休日運用

通院患者に対応する外来は救急を除きお休み、入院患者を収容する病棟は維持運用。土日と同じですね。ちょっと長い連休と言ったところ。5月のゴールデンウィークと同様で、さほど特別な動きはありません。

年末年始が見えてくると年越し集中治療になるような大きな治療は急ぎでない限り控えられるというのはあります。だから暇になるかというと、他の治療はあるので、そうでもないという感じです。

院内は平常通りながら世間では特別な年末年始、入院患者の動きには多少の違いがあります。何とか退院したい、入院を遅らせたいって人が出てきますよね。入院患者には高齢者が多く、年に一度か二度の帰郷を待つ側です。年末年始は家で過ごしたい、帰してくれと。結果として入院患者数は減る傾向にありますが、急な病で入ってくる人もいるわけで、まあそれなりの減り方です。

年末年始恒例傷病

餅。餅を詰まらせて生死の淵をさまよう人対応。これは年末年始特有のイベントと言ってよいでしょう。入院にまで至る人は重症で集中治療を要する人ですから、休日運用でスタッフを絞っている中で、各人の負荷が急上昇します。

あとは地域柄、バイク事故。年越し宗谷岬の余波ですね。臓器損傷が疑われれば確実に入院です。こちらは若い人が多いこと、そもそも注意を払ってバイクに乗っていることから、大事には至りにくい印象です。

兵站線は切れる

年末年始のお楽しみと言えば多くの人にとって長い連休であり、長い連休を作るのは多くの休業です。病院にあれこれを納入してくれる業者もご多分に漏れず、連休に入ります。よって物資の供給が途切れることになります。年末が見える頃には備えた発注が行われますが、うまく確保できないこともあるとか。私自身は物がないと困ったことはありませんが。

同様に外注の洗濯も止まります。おかげで年末年始に出ていると制服が足りなくなります。2日間同じ服を着るか、自前で洗うかですね。私は後者です。

年末年始の出勤事情

ここまでで「平常運転の病院 対 特別体制の世間」という図式が見えてきたかと思いますが、その締めくくりはスタッフの確保です。大晦日は、元日は、年末年始は休みたいという人はいますからね。逆に年末年始は何もないから出られるという人もいます。結果としては平常運転の病院が成立することになります。

尤も、できれば休みたい程度では休日希望を出しにくいと感じている人が大半でしょう。そんな犠牲の上に平常運転が成り立っていることは押さえておきたいですね。私が聞き及ぶ限りにおいて、本当に自由に休みが取れている病院ってありませんよ。


こんにゃくゼリーはあれだけ叩かれ、対策してきたが。餅は野放し。

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