夜勤病棟の女神様(仮)

ひよっこナースの日常

唯一の問題も楽々、稚内看護は0.48倍

今年も最北端、稚内にある稚内高校衛生看護科の入試倍率を肴にしましょう。いよいよ明日が入試当日、と思いきや。北海道公立高校の入試は大雪のため明後日、3月4日に延期となりました。試験会場に辿り着けるかが最も難しい問題なのではと考えてしまいますが、それすら簡単なのが稚内稚内はいつも通り程度の雪で済んでいます。もう何も難しいことはない。

さて、稚内高等学校衛生看護科への応募状況を見ていきましょう。

2021年、稚内看護は微増も0.48倍

稚内高等学校 衛生看護科 入学者選抜状況

募集人員 推薦標準枠 1次*1 出願者数 *2 1次 受検者数 *3 1次 倍率 1次 合格者数 2次 受検者数 2次 合格者数 入学者数 1次推薦 受検者数 1次推薦 合格者数 1次 一般募集人数 1次一般 出願者数 1次一般 倍率
2021 40 20 27 0.68 15 15 25 12 0.48
2020 40 20 24 24 0.60 24 0 0 24 11 11 29 13 0.45
2019 40 20 42 42 1.05 40 0 0 40 9 9 31 33 1.06
2018 40 20 39 38 0.95 39 0 0 39 25 20 20 19 0.95
2017 40 20 53 53 1.33 40 40 23 20 20 33 1.65
2016 40 20 36 35 0.88 35 1 1 35 20 20 20 16 0.80
2015 40 20 33 33 0.83 33 0 0 33 17 17 23 16 0.70
2014 40 20 39 39 0.98 39 0 0 39 18 17 23 22 0.96

北海道教育委員会「高等学校入学者選抜情報」をデータソースとして、「1次 倍率」列および「1次 一般募集人数」列以降は手元で算出、その他はそのまま引用しています。「1次推薦 合格者数」列までデータソースのままとした列順です。2018年の1次倍率は、今回、「1次受検者数/募集人員」として修正しました。昨年までは「1次出願者数/募集人員」になっていました。2021年の推薦合格者数は「推薦入学確約書提出者数」を入れています。

1次一般で0.48倍、昨年より微増とは言え学校に辿り着いて受験さえすれば合格できる状況に変わりはありません。経年変化を見るべくグラフを描いてみましたが、んー、低い。

稚内高校 衛生看護科 1次一般倍率

ちなみに稚内どころか宗谷管内全体で1.0倍を超えた高校はありません。どこでも試験会場に辿り着ければ合格です。北海道全体で見ても平均倍率1.0倍切りはもちろん、昨年よりさらに低下して全日制で0.96倍*4です。本当に、試験会場へと辿り着くのが最も難しい、唯一の問題となっています。

5年後の見込み看護師数は20名

衛生看護科は3年課程、その上にくっついている専攻科の2年と合わせて、最短で入学5年後に看護師になれます。2020年新卒の看護師国家試験合格者数*5と2015年の入学者数を使って、5年後の看護師輩出数を予測してみましょう。

  • 27 * (28/33) * (25/28) ≒ 20*6

稚内は国家試験まで辿り着ける数が多くない上に、合格率も低いからなぁ。この中からさらに卒後も稚内にとどまる人に頼っている某病院が看護師不足に悩むのは必然。人事権を持った連中は他から取る努力もせずにのうのうと、と言うのはよしておきましょう。

もはや『くまみこ』だな。

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*1:1次試験は言い換えれば前期日程。2段階選抜ではありません。

*2:1次 出願者数 = 推薦合格者数 + 一般出願者数。おかしく感じるけど、数字を見る限りこういうことみたい。

*3:1次 受検者数 = 推薦合格者数 + 一般受検者数 。1次 出願者数に準ずる。

*4:公立高校入試 全日制0.96倍|NHK 北海道のニュース

*5:看護・医療系国家試験・学校別合格率 2020年(令和元年度卒業生)|看護・医療・福祉の専門学校・大学情報サイト【看護医療進学ネット】

*6:2021年入学見込み者数 * (2020年看護師国家試験受検者数/2015年入学者数) * (2020年看護師国家試験合格者数/2020年看護師国家試験受検者数)