夜勤病棟の女神様(仮)

ひよっこナースの日常

さあ2人を蹴落とすのです、稚内看護は1.06倍

1年前、稚内に引っ越してきた頃、最北端の衛生看護科である稚内高校衛星看護科の入試倍率について取り上げました。今年も出願数が固まりましたので見ていきましょう。

2019年、看護科は1.06倍

稚内高等学校 衛生看護科 入学者選抜状況

募集人員 推薦標準枠 1次 出願者数 *1 1次 受検者数 *2 1次 倍率 1次 合格者数 2次 受検者数 2次 合格者数 入学者数 1次推薦 受検者数 1次推薦 合格者数 1次 一般募集人数 1次一般 出願者数 1次一般 倍率
2019 40 20 42 1.05 9 31 33 1.06
2018 40 20 39 38 0.98 39 0 0 39 25 20 20 19 0.95
2017 40 20 53 53 1.33 40 40 23 20 20 33 1.65
2016 40 20 36 35 0.90 35 1 1 35 20 20 20 16 0.80
2015 40 20 33 33 0.83 33 0 0 33 17 17 23 16 0.70
2014 40 20 39 39 0.98 39 0 0 39 18 17 23 22 0.96

北海道教育委員会「高等学校入学者選抜情報」をデータソースとして、「1次 倍率」列および「1次 一般募集人数」列以降は手元で算出、その他はそのまま引用しています。いまいちな列順だなと思いますが、「1次推薦 合格者数」列までデータソースのままとしました。その筋の方には見やすいんですかね。

注目すべき倍率は最終列「1次 一般倍率」で、推薦試験終了後、一般試験での倍率を示します。今年は1.06と定員以上の応募があったようです。全国的に看護は人気があり、衛生看護科、看護学校看護学科と盛況な昨今。稚内もご多分に漏れず、と言いたいところですが。6年分引っ張ってきて驚きの数字が並びました。1.0倍未満の年の方が多い。昨年、昨年と一昨年分を見て昨年がたまたま1.0倍を切ったのかと思っていましたが、むしろ1.0倍を確保できている年の方が少ないんですね。

1.0倍を確保できない理由には、看護がどうこう以前に、稚内の中学3年生人口に対して高校の募集定員が多いからのようです。稚内には稚内高校(普通科、商業科、看護科合計定員200)と私立稚内大谷高校(定員90)があり、合計の定員は290。直近「平成29年度 稚内市統計書」によれば中学校3年生である15歳の人口は312。数字でこそ人口が上回りますが、僅差。進学を考えると稚内以外を選択する人もそれなりにいることでしょう。1.0倍付近でふらふらするのは仕方ないのかなと推察します。全国における普通科に対する看護科の比率は、稚内のそれよりずっと低い。稚内での看護の人気は十二分に高いと言えるでしょう。

なお、今年の普通科は93/111で0.84倍。去年とひっくり返った形で、やはり、15歳人口に対する定員によるところなのでしょう。

推薦入試は0.5倍なのに、なぜ

今年の数字で不思議なのは、推薦入試の倍率が1.0倍未満であったろうと推測されることです。現時点で受検者数(1次推薦 受検者数)は公表されていませんが、合格者数(1次推薦 合格者数)から大きく乖離することはないでしょうから、ざっと見積もって0.5倍です。それにもかかわらず、一般倍率が1.0倍を超えているのはなぜでしょうか。第2志望で看護を選ぶというのは考えにくく、なぜこうなったのか想像がつきません。看護希望者が相対的に成績の低いものばかりで、推薦の基準を満たせなかったのでしょうか。まさかそんなことはあるまい。

普通科は今年から推薦入試が始まり推薦標準枠36に対して合格者9、商業科は20に対して4と、いずれも空いている傾向。市外の私立を第1志望にしている人がそんなに多いわけでもないでしょうし、謎は深まるばかりです。

一発勝負を愛する人ばかりだったというのなら、おもしろい話なんですけどね。

稚内高校を含む北海道公立高校の入試日は明日3月5日。見出しに蹴落とすとは書いたものの、試験ですからね、どうにかできるのは己の点数のみ。クリーンな戦いです。受験生のみなさまのご武運を祈ります。

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 晶文社
  • 発売日: 2018/04/10
  • メディア: 単行本

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*1:1次 出願者数 = 推薦合格者数 + 一般出願者数。おかしく感じるけど、数字を見る限りこういうことみたい。

*2:1次 受検者数 = 推薦合格者数 + 一般受検者数 。1次 出願者数に準ずる。