昨日、おっと、日付が変わって一昨日、3月26日に第107回看護師国家試験の合格発表が行われました。おかげさまで私は合格となり、2018年2勝目、2連勝を飾ることができました。
さて、その合格発表で合否以外で話題になったのが採点除外等が10問もあったこと。前回106回も多いと騒がれましたが、それでも8問。まさかそれを上回ろうとは。しかも今回の採点除外等10問中、7問が難度を理由にしています。10問という数字を見て厚労省は何をやってるんだとか言う向きもありますが、問題作る連中は無茶苦茶頭いいですし、非常に考えているようです。むしろ、採点除外等を含めて適正合格率のための合格点*1を調整しているのではないかと私は見ています。単純に点数でスパッと切ると、目が粗いんだろうなと。
このblogでは予想問題に引き続き、何回かに分けて107回試験について味わいたいと思います。合否発表を踏まえてまず触れなければならないのは、私が何度となく訴えてきている産業保健、過労についてです。
労働者の同志よ、看護師は理解してくれないぞ
労働法については予想問題を立てたものの外れたこと、目の付け所は悪くなくワークライフバランスの問題が出題されたことは試験直後の記事でお伝えしたとおりです。しかしその内容があまりにも浅く、私の予想していたレベルには達していなかったことも記しました。
(出題された問題)
仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章が策定された年はどれか。
- 1947
- 1967
- 1987
- 2007
(第107回看護師国家試験(午後4)より)
ワークライフバランスについては第107回の出題基準で加わった部分で、問題としても初出題。しかし、惨敗と評する理由はこの出題内容です。こんな表層的な部分が問われるとは。全く変わってないじゃないか。
この問題、今回の合格発表で一波乱ありました。なんと不正解においては採点対象から除外されたのです。しかも理由は難度です。
採点上の取扱い
正解した受験者については採点対象に含め、不正解の受験者については採点対象から除外する。
理由
問題として適切であるが、必修問題としては妥当でないため。
必修問題は試験としては8割の得点率が求められる範囲、看護師にとって文字通り必修であると厚生労働省が明確にしている範囲です。今回、ワークライフバランスについては必修問題としては妥当でない、つまり必修ではない、看護師が知らなくてもよいと明言しました。
みんな、働き過ぎで辛くて入院しても、病棟の看護師は理解してくれないからな。覚悟しとけ。みんながもっとバンバン死んで「カロウシ」と言葉が逆輸入されるぐらいにでもならなきゃ、過労がよろしくないなんてことは必要な知識とされないんだよ。なんてひどい話だ。
たまには産業保健に興味を持っている看護師がいて、慰めてくれるかも知れないけどね。
過労についての問題は、次回、108回でも追いかけていきましょう。改善されるまではいつまでも。