夏休み前の臨床実習が終わり、残る実習は休み明け、3回×3週間。早いもので7/10を終えたんですね。
今、このblog向けに統計値をごにょごにょしているのですが、ちょっと時間がかかりそうなので生存報告兼ねて繋ぎのネタ。
病院内の危険物を考える
ようやっと試験をパスして甲種危険物取扱者となったのですが、言うまでもなく看護とは全く関係がありません。どちらも趣味ですからそれでいいんですが、せっかくなので無理矢理関係させてみると。
院内で見かける危険物 | 危険物名称 | 1単位の危険物量 | 指定数量 | 危険物取扱者の出番になる量 |
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ニトロペン舌下錠0.3mg | ニトログリセリン | 0.3mg/錠 | 10kg | 3,333万錠 |
オキシドール 500ml | 過酸化水素 | 12.5~17.5g/本 | 300/kg | 2万本 |
思いついたのが2つしかなかった。何にせよやっぱり、直接は関係なさそうですな。
危険物を安全に
看護方面の試験ではおなじみ「ニトログリセリン舌下錠」ですが、そのものズバリの「ニトログリセリン舌下錠0.3mg「NK」」は販売終了しているんですね。
代替薬にはに同社の「ニトロペン舌下錠0.3mg」が指定されています。この変遷は危険物を取り扱う観点から興味深いものです。
我が国では 1953 年(昭和 28 年)に日本化薬がニトログリセリン舌下錠として発売し、現在狭心症の発作時に欠かすことのできない薬剤として汎用されている。
しかしながら、ニトログリセリン舌下錠*1は主薬であるニトログリセリンが強い揮散性を有するため、開放状態では急速に、その含有率を低下させるので保存容器として小型のガラス瓶を用いている。
当社は狭心症発作時の緊急時に、1~2錠を簡便に取り出すことができ、また頓用処方が可能な製剤の研究を行い、揮散性が少なく室温でも安定な製剤の開発に成功し、1979 年4月に、ニトログリセリン錠山川*2の後発医薬品として製造が許可された。*3
危険物の中でもとりわけ危険性の高いニトログリセリン、薬としての安全性を確保するのも容易ではなかったようです。製品写真を見ると、如何に改良されたのかが一目瞭然。素晴らしい。*4
旧型 ニトログリセリン舌下錠0.3mg「NK」 | 新型 ニトロペン舌下錠0.3mg |
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危険物取扱者的には「改良品」としてふむふむと感心するわけですが、薬剤師的には「後発薬」としてちょっと違う感じ方をするようです。検索しててたまたま見つけました。
ちなみにニトログリセリン舌下錠0.3mg「NK」、ニトロペン舌下錠0.3mgを製造する日本化薬は日本で初めてダイナマイトを製造した会社。そもそもニトログリセリンの扱いに長けた会社なのですね。社名の読みから「ん?」と思うでしょう? 旧社名は「日本火薬製造」だそうです。
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これ1冊で合格しました。化学が弱い(できて当然とされているのでしょう)けど、合格には十分だよ。