夜勤病棟の女神様(仮)

ひよっこナースの日常

保健室のひよっこ先生の秋

激動の1週間の最終日、私は今、失業等給付特定受給資格者(仮)です。

シリーズ最終回、いってみよー。

9月, 10月

Untitled

9月は高岡に行ってきました。菅笠の越中福岡、福岡町は高岡にあるんですね。

1人2か月2人月で乗り切れ

前回の最後にお伝えしたとおり、フルタイムで稼働しているのは私だけとなりました。しかしやることは変わりません。ポスティングして、訪問営業して、オープンキャンパスへの集客を目指します。8月のオープンキャンパスでもその兆しはあったのですが、この頃から、これまでの訪問営業の成果としての相談が出始めます。これはとても嬉しかった。私が一番外に出てると申しましたが、行動力の他に、今時そんな地味な営業が効果的なのかという疑念もあって差が付いていたと思うんですよね。確たるデータがない中で、これしかないと信じてやってきた訪問営業の反応が得られたら、そりゃ嬉しいですよ。しかしその反応は入学決定ではありません。このことが空っぽの財布と相まって厳しい現実を突きつけます。

私立の学校というのは、立ち上げに際して、誰かがお金を出しています。それが法人か自然人か、複数か単独かはいろいろありますが、誰かがお金を出しているからこそ、初年度に必要な7,000万円なんかが準備できるわけです。もっと言えば、私立の通信制高校は設立後数年、学費だけで運営を賄えないことは普通。継続的に誰かがお金を出す必要すらあります。よって、空っぽの財布をどうにかするには、誰かにお金を出してもらうことが必要。我々の場合、それまでお金を出してくれていた所有者に、追加で出してくれるようお願いすることになります。が、入学者数という目に見えた成果が出ていない中で出してもらえるか。それでポンと出してくれるのならば、そもそも最低限の10%資金で戦闘開始せざるを得ない状況にはなりませんよね。

10月、11月で、何とか入学決定者を出せないか。そう考えて尽力するも、金がなくてはできることも限られます。受ける相談を丁寧に扱い、個別に学習計画提案書を出すぐらいがせいぜい。そもそも相談件数も少なく、結果としてはゼロ。秋に入って何度か受けた質問に「何月までなら4月入学にできますか」というものがあります。実績がない弱小校に、早々と入学を決める人なんかいないんですよね。わかってはいました。この時点で入学決定者が出たとしたらそれは奇跡です。「起こらないから、奇跡って言うんですよ」という言葉を思い出しては「起きる可能性が少しでもあるからだから奇跡って言うんだ」と返したことは数えきれず。そんな中でも訪問営業の効果が出ていることから、このまま行けば、2月、3月には何とか数件は望めるのではないかとも思っていました。

ここでついにと言うか当然に起きたのが、給料支払いの大幅遅延。9月で補給が入り、1日遅れで済みましたが。10月は補給なく、10月中に給料が支払われることはありませんでした。

8月の時点では給料が出なければ退職かなと思っていたのは前回記したとおりですが、10月に入ってからはその考えをやや変えておりました。営業活動への反応が多少は出てきていることから、その結果を見たいと考えていたのです。そこで夜勤専従看護師として稼ぎつつ、日中は最低限の稼働で学校を維持できないか。行ってみれば学校の方は趣味と割り切れば何とかならないか。などと思案していました。

the Last Job

結果的に最後の仕事となったのは、10月末、県主催の高校合同説明会。合同説明会と言えば同人誌即売会みたいなアレでしょ? そりゃ私の出番でしょう。と、夏を過ぎてからの配付資料は全て私が作ったものになっていた乗りのままに戦う気満々でございました。通信制高校の合同説明会というのはちょこちょこ開催されていますが、どれも私企業主催で出展料が必要。当然払えないから参加できない。が、今回は県主催で出展料は無料とくれば喜んで参加しますよ。

これが「激動の1週間」への前奏曲だと、どことなく気付いていたのかも知れません。会場へ向かう車の中ではYuji Ohno & Lupintic Five with Friends『LUPIN THE THIRD the Last Job』を流していました。2日間開催で1日目、2日目で説明員を職員2名で振り分けていたのですが、もう1名が直前になって難色を示したんですよね。顔を知られたら県内の学校で仕事ができなくなると。理由が何であれ、戦意のない説明員を投入しても戦果は得られないので、2日間とも私が出ました。が、今にして思えば、この時点で逃げる準備はできていたのでしょう。

同人誌即売会みたいなものなら、頒布数がゼロ、説明を聞きに訪れる人がゼロでも泣かない。学校名を目に入れてもらえば上々よと久しぶりにPO.SU.TA.を使い、ポスターを掲出して、説明会の開始を迎えました。が。...ん? 人が入ってこない? なぜ? 一般参加者、ではなかった、生徒と保護者は説明を聞きたい高校を受付で指名し、通される仕組みでした。おかげで廊下は結構賑わっていますが、ブースが並ぶ部屋の中はスカスカ。一部の高校に生じている待ち行列も廊下での話で、会場は常にスカスカ。学校名も見てもらうことができないとは。ブースにいらっしゃった方がゼロではなかったのは不幸中の幸いでしたが、なかなか厳しい2日間でした。それでも私は、まだ諦めていなかった。「まけない!」って「セーラースターソング」流して、イベント後の夕食を食べていました。

美少女戦士セーラームーン ベスト

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11月

生きて戦い抜く道はなかった

11月になっても10月分の給料は出ませんでしたが、期待もしていなかったため、稼ぎは他でと準備を始めました。直後、「激動の1週間」が訪れます。

15日遅れで給料が支払われ衝撃が走るも、いよいよ今月はないだろうという状況に。私にしてみれば想定内であり、引き続き、年度末まで耐え抜く方法を模索していました。そのとき、内部の裏切りが発覚します。11月から他でフルタイムの職に就いていると。内部と言っても職員は2名だけ。そういうことです。教頭と養護教諭で、教頭が養護教諭に黙って逃げるとはどういうことだよ。と、しばらくして思わなかったわけでもありませんが。事態発覚直後にまず考えたのは、どう対処するか、何とか続ける方法はあるのかですね。諦めない、生きて戦い抜く。「まけない! あしたへ」。どこで身につけてしまったのでしょう、この頑強な精神。

11月の半ばを前に、私は学校職員として残った最後の1人になりました。それでもまだ諦めず数日検討しました。しかし、活路を見いだすことはできませんでした。稼ぎと学校を切り離したとしても、他に解決できない問題があり、どうしようもない。ここまで何とかならないことはなかったのですが、いよいよ何ともならないとは。もはや歩める道は、撤退路のみでした。

激動の1週間の最終日。朝起きて、やはり撤退路しか見つけられませんでした。私は退職を決め、学校の職員をゼロにし、活動を停止させました。

旅は終わるもの、また始めるもの

16年越しに養護教諭の道を歩み出した私の、終着駅はここでした。

終着駅に着いた列車はどうなるでしょうか。また次の任に就くため、走り出します。私もまた、次の挑戦を求めて歩み出しましょう。でも、まず、金銭の補給が必要ね。


9月に買ったもの。どんな状況でもお腹は空くからね、ずっと大好きなカレーマルシェを補充。さすがの私も、上述の状況下では無駄遣いを避けました。

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保健室のひよっこ先生の盛夏

激動の1週間というか、お前が裏切られただけだろうという1週間も木曜日まで来ました(が、例によってこの記事が公開されるのは翌日以降でしょう)。明日に何かを見いだせるのか、見いだせないのか。どんな顔をしていても状況は変わりませんから、明るい顔で、この記事も書いていきましょう。

今回は猛暑の盛夏編。

7月, 8月

Finally, I eat the Shimoda Burger. #natsukise

7月にはいつか食べ損ねた下田バーガーを食べに行った。もちろん「Non stop road」と「南風ドラマチック」を歌いながら。静岡は隣とは言え、北信からだとほぼ横断だからねぇ。

炎天下の街を征け

前回も少々触れたように、6月には初めてのオープンキャンパスを開催し、ひとまず数名の参加者が得られました。いついつにオープンキャンパスがありましてと言うのは、あちこちに訪問する際も使いやすく、ポスティング用のフライヤーにも収まりがよいと感じられました。

ここで2か月1回のペースでオープンキャンパスを開催し、短期的にはオープンキャンパスへの集客を目標に営業活動することとしました。頻度が2か月に1回なのは、営業活動に必要な時間を確保するためです。6月の試行で結果として数名の参加者を得るために2か月弱を要したことから、だいたいそんなものなのだろうと頻度を決めました。実際、この読みは悪くなく、8月のオープンキャンパスでも数名に参加していただけました。

この時点で主な活動は、訪問営業とポスティング。訪問営業についてはこの頃、市内および隣接市町村の中学校を対象としていました。6月には遅ればせながら転入は望めない、来年度の新入生を狙うべきと判断したこともありますし、転入を望める訪問先は一巡した状況もありました。当初、夏休み中に市内全てを回れればと思っていたのですが、夏休みの直前は初めにいわゆる三者面談があるとの情報があり、何とか夏休み前、あるいはまさに三者面談中の夏休み入ってすぐに主要なところを訪問できたのはよかったですね。「もう少し早く来てくれれば」という声もありましたが、だいたいのところで「今まさに」という反応でした。

中学校を含む学校相手の訪問営業で悩ましいのは、訪問できる時間が限られることです。進路指導を担当している教員に面会をお願いすると、だいたい16時とか16時半、授業等が終わった後の時間が指定されます。どこの学校もそうですから、1日に回れるのはだいたい1件、運がよければ早めの時間を指定してもらえて2件という感じ。よって、午前中ポスティングして、午後中学校に行ってという日が多かったです。

さてそのポスティングですが、長野の市街地は関東と何ら変わらぬ猛暑です。しかもこの夏は晴れの日続きでした。雨を心配せずにいつでも実施できたという利点もありましたが、とにかく暑くて疲れましたよね。日焼けが嫌いな私は全身を覆った状態で、暑いなーと常に思いながら配っていました。時間割を出せば空き時間が多く見えるのでしょうが、炎天下でのポスティングと、中学校訪問の組み合わせでは、間に十分な休憩が必要で、言葉通りに必要な空き時間でした。

実質1ヶ月半で、中学校の訪問数は30程度、ポスティングでの配布数は3,000程度。多いのか少ないのかはわかりませんが、それらの準備も含め他の細々もやっている中ではがんばっていると自己評価しておりました。今振り返ってもよくやったと言えます。ちなみに、4月から現在に至るまで一貫して、私が最も外に出ていました。保健室の先生はいつも保健室にいないよ! 人には得手不得手がありますから、みなが同じように働く必要はありませんし、得意なところを組み合わせるのが最善です。とは言え、この手の仕事で保健室の先生に劣るというのは能力の問題なのか、やる気の問題なのか、今にしてみれば疑問の生じるところですね。

空っぽのお財布の使い方

いよいよこの話題に触れるときが来ました。

春 4月編では

ちなみに、と書くほど小さなことでもないのですが、この時点で有料サービスの導入は凍結せざるを得ず、資金面での不安には気付いていました。

初夏 5月, 6月編では

あ、また最後にちょろっと書いておきましょう。リーフレットやフライヤー、ポスターはもちろん、ウェブサイトだって普通は外注しますよね。内製なんですよ。資金不足故に。

と書いたとおり、とにかく資金不足。すでに露呈していた問題が、ここに来て一段と進み、お財布の中にもう幾許も残っていない。つまり、9月以降の給料が出るか疑わしいという状況に。

私立の(通信制)高等学校を1年間運営するのに、どの程度の金額が必要かご存じでしょうか。試しにGrok 4 Fastに聞いてみたら8,100万~1億5,200万円、GPT-5.1が7,000万~1億8,500万円と推計してきました。賢い。長野県では最低7,000万円とされています。これはかなり堅い数字で、なぜならば私立高校認可に当たっての審査基準の一つだからです。

一方、我々のお財布に4月時点で入っていたのはその10%程度。え? 審査基準下回ってるよ? と思うでしょう。審査を受ける必要がありませんでしたからね。認可を受けてあれこれした後に休眠に入り、認可された状態のまま今年の4月になりましたから。いろいろな見方があるでしょうが、今の私に言わせれば、県の仕事がぬるかったってことです。ここの役人はろくな仕事をしませんね

さて、必要最低限の年額の10%を半年で使い切ったとすれば、必要最低限と言われる値に対して20%ほど。7,000万円は生徒が在籍しており教育活動を行っている想定なので、教育活動が行われていない段階では確かに絞りようもありますが、80%も絞れるかと言ったら無理でしょう。

よって当然、自費で何とかしている場面は多くありました。私が担当していたところで思いつくところだと、まずあれこれ作るためのAdobe CCとNovelAI Opusのサブスクリプションリーフレットとフライヤーは紙代が自費です。幸い複合機の支払いは経費になっていたのですが、紙代は経費にできず、ホームセンターで買っていったりしていました。結局10,000枚程度は買いました。ポスター印刷はまるごと自費で外注です。ポスターのうち一番大きかったB1は駅掲出用で、その掲出費用も自費でした。それでも楽しげにやっていたのは、同人誌みたいなものだよねと思ったから。経験が変に役立ってしまった。

市内、近隣市町村への中学校へ向かう際の足は自家用車で、旅費は全て自費です。長野県と言えば談合のおかげで日本で最もガソリンが高い県。給油時の3,000円とか4,000円という表示を見ながらため息も出ましたが、あちこち行くのは好きだからねと明るく。これまた趣味が変に役立ってしまった。

しかし私の担当範囲では自費にしていたのがよかったと言えばよかった。経費を期待しての請求書払いにしていたら、取り立てに悩まされることになりますからね。しかし私はなぜか取り立ての電話に悩まされることになります。9月以降、代表電話番号を転送してた携帯電話を持っていたのが私だから。

9月の給料が出ない可能性があるとなった時点で、職員間でどうするかという話にはなります。私は出ない可能性だけでどうこうしようとは思っていなくて、実際に出なかったら辞めるしかないだろうなぐらいの感覚です。仕事を辞めて収入を断つこと2度の人ですからね。これまた経験値の高さが変な輝きを放ちます。もう1人の職員は当然そんなことありませんから、どうぞ他で稼いでくださいと。結果、日中電話を受けられるのが私となったわけです。

さて、いよいよ財布が底をつくのかというところで、2か月1回のオープンキャンパスを柱とした生徒募集活動は3コース目に入ります。


やっとこさFirebladeちゃんのナンバーを変えるためにスパナを買った。やっと引っ越し作業が終わったかなと思われるところで、引っ越してきた意義が問われる事態に突入です。

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暗がりに鬼がいる病棟で裏切らない人は誰か

今回は草稿箱に入っていた記事を引っ張り出してきました。看護師2年目に書いた草稿をもとにして6年目になった頃に改稿してさらに2年寝かせて今になりました。あえて熟成させたわけではありません。昨日気付いて、もったいないので出そうかなと。

見聞きするところによりますと看護方面は人間関係がきな臭いと申しますか、いじめやら何やらが横行しているようで、いい大人がやる仕事じゃねえなと常に思って看護師をやっておりました。そんな悪行を受けたとて冷たい視線を返せる人ならよいのでしょうが、新社会人、特に衛生看護科や看護専門学校から寄り道なく入ってきた方々にはそんな余裕のない方もいらっしゃることでしょう。

今回は病院なる魑魅魍魎が跋扈する職場で、己を裏切らない避難所となる人を見つける方法をご紹介。経験則によるところなので、外れているかも知れませんけどね。

ローソンストア100 北区豊島三丁目店 清掃中

清掃員と挨拶したり、会話したりしている人

を探そう。これだけ。職場に清掃員と挨拶したり、会話したりしている人がいたら、その人はいじめやら何やらをしない人。人間関係に困ったときの避難所にする相手として、一番に選ぶべき人です。

病院でも営業時間中と申しますか、多くの人が働いている時間に清掃が入ることは少なくありません。特に病棟では夜にずらしたところで病室から人がいなくなるわけでもなく、人手の集めやすい昼間に掃除しているところが多いのではないでしょうか。となれば当然、多くの看護師が清掃員とすれ違うのですが、清掃員に挨拶している方は少ないのです。この事実に気付いている方すら少ないのでは。

病院においては看護師と清掃員は互いに最善の医療を提供するという同じ目的のために、それぞれに課せられた仕事をする仲間。仲間に対して、廊下ですれ違って互いに挨拶するのは当然でしょう。

それでも看護師が清掃員に挨拶しない理由は何でしょうか。清掃員に挨拶しても評価に繋がらないから。職制上の評価はもちろん噂の域を出ない評判においても、清掃員は己に利害を与える存在ではありません。加えて挨拶しない人が多い現状から挨拶しないのは常識。清掃員に挨拶しないことで失うものは何もありません。清掃員に挨拶していない看護師も、特に上位の看護師や医師には挨拶しているのでは。そういうことです。余談ですが看護学生に挨拶しないのも同じことでしょう。学生への対応が給料に反映されるような病院であれば、きっと皆が挨拶するでしょうね。

しかし、繰り返しますが、仕事の目的とそのための人間関係を考えれば挨拶するのが当然。故に清掃員に挨拶できるかどうかは、何を重視して仕事しているのかを判断できる材料になるのです。

清掃員に挨拶する人は純粋に仕事を重視し、目的達成のため最善を尽くそうと努める人。常識よりも正しさを重視する人だと考えられます。職場で疑心暗鬼に陥ったとき、避難所としては適当な、信頼できる人と言えるでしょう。

ただ、信頼できる人は信頼できる人でしかありません。それ以外の属性は不明です。周囲の評価は低い人かも知れません。その人自身がいじめられている人かも知れません。相談したところで名案を返せない人かも知れません。ただ、裏切るような人ではないってだけです。でも、そんな人が職場にいるとわかるだけでも、気が楽になることもあるのかなと思います。

ちなみにこれ、民間企業でも同じだったよね。


帰ったら○○するもんね、○○があるもんね、ってのも重要だと思う。そして私は、何年かに一度の音が出るおもちゃが欲しい病にかかっております。(結局買わずにとどまりました。他に手を出す時間があるならピアノ練習しろよ)

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保健室のひよっこ先生の初夏

今年も第一種冷凍機械責任者試験を終え、大宮駅で新幹線を待ちながらこの記事を書いています(が、公開できるように書き終えるのは後日でしょう)。「今年も」も2度目、つまり3回目の試験ですが、相変わらず万全とはいえない具合でした。とは言え今回は合格発表を待つ楽しみは得られたので、どうなるか待ちたいと思います。どうもこの時期になると試験勉強の邪魔が入るんですよね。今年も邪魔が入りまして、それが何かは、このシリーズで後々お伝えできるかと思います。

今回は暗中模索の初夏編。

5月, 6月

JR福井駅

週末は天気がパッとしなかったり、仕事が入ったりで、泊まりがけで出かけられたのは福井への1回だけ。

形もない、魂すらない

前回お伝えしたとおり、4月で過去の清算を終え、5月からは生徒募集を始めることにしました。が、生徒募集するための道具は一切ございません。生徒募集というと教育関連特有の仕事のように思えますが、要は新規顧客を獲得するための営業活動です。何もないので、何が必要か考えるところから始めました。

  • 営業活動
    • 訪問して説明
    • 広告(のうち、広告料がかかるようなのは無理)
    • ポスティング(を外注するのではなく自分たちでやる)
    • ウェブサイト/ソーシャルメディア運用(も当然自分たちで)
  • 営業活動に必要なもの(もちろん全て内製)
    • 訪問先リスト
    • リーフレット
    • 訪問時に用いる詳細説明資料
    • ポスター
    • フライヤー
    • 募集要項, 入学願書様式

この辺があれば募集活動を始められるなと考え、「必要なもの」を作る作業を開始! と手を動かそうとして止まります。どんなサービスでも、商品でも、売り込もうとするなら「特徴は?」って問いに当たりますよね。学校も同じです。公立校について言えば多くは「人がいるのに箱がないから」という理由で作られ、特徴はなくても人は集まってきますが、私立校はそうもいきません。その延長線上で、上述の通り積極的に営業活動をしなければ生徒は集まりません。

ちょっと話を外れますが、この時点で「積極的に営業活動をしなければ」に対する誤解が営業活動の前提として打ち立てられたことは失敗でした。その前提とは、通信制高校には転入生がやってくるというもの。確かに、既存の通信制高校への転入生の数は、全日制のそれと比べて多いそうです。理由としては全日制を退学した生徒が通信制に入ってくると。退学理由は成績や素行の不良が多いとか。しかしこの話には個人的に2点の疑問がありました。

  • そんなに多くの生徒が退学、転校するのだろうか
  • やってくると言えるほど簡単に得られる利があるのだろうか

この疑問には改めて答える必要が出ますので、今は置いておきましょう。そう、このときも置いておいたのが失敗でした。通信制高校での教員経験者が「転入生がやってくるのは普通のこと」と言うものだから、そこまで甘くなかろうとは思いつつも、ふーん、そういうものなんだーぐらいの軽い感じで受け入れてしまいました。後に気づいたのですが、曲者なのがこの経験者。何の経験者って、軌道に乗った通信制高校の経験者であって、潰れた通信制高校の再建経験者でもなければ、新設通信制高校の経験者ですらない。ここに気づかなかったのは我ながら大失敗でした。ま、気づいても大勢に影響はなかったでしょうけど。

話を戻しましょう。「特徴は?」という問いに当たるわけですが、勤務先の高校にはそれがなかったのです。え? って言われそうですけど、なかったのです。設立された商売上の理由はあったのですが、教育上の理念があって設立された高校ではない。よって高校の特徴がない。多数ある他校ではなく、当校を選んでもらう理由がないのです。本来、特徴が上述「営業活動に必要なもの」の中核内容になりますから、特徴がなければ「必要なもの」も作れません。

さて、困った。と言ってても進みません。上述の通り、やってくる利などないという考えがあった私は、あちこち訪問営業する中で得られる話から特徴が見いだせるといいなと思って活動することにしました。手ぶらでは行けないので説明資料は作りましたが、内容は学校の仕様書みたいなもの。まずは転入生を獲得すべく、訪問先は高校生がいそうなところ。ざっくり言うと、高校、フリースクール、放課後等デイサービス、市と県の関係窓口を訪問。うまく当たったのが高校のうち通信制高校と、県のひきこもり支援窓口です。

通信制高校は先行する同業他社ですから、そこから生徒を得ようとは思っておらず、地域の仲間として覚えていただけるよう挨拶に伺いました。すると、みなさん親切に自分の学校の営業方法だとか、どこへ行ってみたらどうだとか、助言をくださるのです。平行して訪問していた全日制高校の対応が冷ややかだったため、なんと親切なのだろうと思ったのですが。民間企業に勤めていた頃を思い返すと親切な対応が当然だったなと。通信制高校の教員はもともと学校の教員ではない人も多く、対応してくださった人は軒並みそうだったのがよかったのでしょう。懐かしい優しさに助けられ、助言に従い、他校との違いが出る特徴を形作ることができました。

県のひきこもり支援窓口は、市街地からやや離れた医療施設の中にありました。これまたどことなく懐かしい雰囲気。そしてこちらでもよい人に会えました。県の様々な部署を渡り歩いてきた人が対応してくださり、ここで言うひきこもりが40代以上が主であると前置きしつつ、次にどこへ行くべきかをいくつか示してくださいました。ここからはわらしべ長者の如く、次の行き先でまたその次の行き先を教えてもらうことを繰り返すことになります。その流れは、地域の障害者支援の輪をたどることとなり、特徴と合わせて、発達障害により特別な教育的ニーズを有する子のうち、特別支援学校よりも高等学校を選びたい子たちを主な生徒層として見込むこととしました。

仮説を裏付けるためデータも見ており、特別な教育的ニーズがありそうな高校生年代の人口は市内で900名弱で近年増加傾向です。一方、退学者数は150名程度かつ横ばい。特別な教育的ニーズを有する子の方が有望なのはもちろん、市内の通信制高校の総生徒数から見ても、我々が新たに獲得する余地がありそうに見えました。私の中では特別な教育的ニーズに応ずる線が決まりました。

同時に、この時点で転入生がやってくる説が怪しいことに気付きます。まず、数字から言って厳しいであろうこと。退学者数は理由を問わず全退学者を見積み上げており、成績や素行が不良という想定生徒像の数より大きめに出ているはずです。それにもかかわらず小さな数字ですから。加えて退学者及びその保護者の行動を推測してもやってくるとは思えません。退学者は語弊を恐れずに言えば、高校選びを一度失敗しています。そのような中で、実績のない生徒ゼロの高校を選ぶでしょうか。高校卒業を目指して再選択する以上、実績を重視するのでは。

特別な教育的ニーズを有する子たちの保護者は熱心であり、早くから、場合によっては中学2年の頃から進路検討を始め、高校見学にも行くことがあるという確実な情報が得られていました。故に実績がないことが引っかかる可能性はありましたが、他に選択肢も見当たりません。踏まえてこの時点で、転入生の獲得は現実的でなく、狙うべき特別的な教育的ニーズを有する来年度新入生であると固めました。私は。

ようやくスタートライン

特別な教育的ニーズというのはかなり専門的な言葉らしく、なじみがない人が多いということを校内でも感じていました。珍しくも親切な対応をしてくださったある全日制高校で、おもしろい話を聞きました。特別な教育的ニーズについて本当は現場の教員みなが知っていなければならないが、実際は知らない教員の方が多いと。そんな多数派からすれば得体の知れない物事を学校の柱に据えるという私の宣言には、微妙な反応もありました。この柱が堅固なものとなったのは、6月に初めて開催したオープンキャンパスです。何かイベントがないと説明が乗らないからと、えいやっと開催を決めたオープンキャンパスで、何とか来ていただけた数名の方が、特別的な教育的ニーズを有する方々でした。これを見ては、受け入れざるを得ませんよね。

特別な教育的ニーズというのは多様なものです。多様が故に特別なのです。30人か40人の学級でまとめた教育を受けたときに、合わずに教育から外れてしまう子たちが有するニーズということをまとめた言葉なので、具体的なニーズは様々です。そもそも様々でなければ、まとめての教育が成立するのですから。故に、学校としては○○ができるから、○○を求めているならば合いますよという言い方になります。同ニーズを専門に受け入れる特別支援学校ですら、○○の範囲が広いだけで言い方は同じです。旧ろう学校や盲学校という名前はそのものですよね。

我々は○○ができる、つまり特徴を「市内での通学スクーリングで高校卒業できる」として、生徒が少なく教員が多いことを活用し「個別に教育計画を組める」こともバンドルしました。今や大きな駅の前にはどこにでも通信制高校があります。長野とて例外ではなく、駅前に大手通信制高校がたくさんあります。全国区の彼らは、1年に1回か、3年に1回か、全国のどこかに据えている本校への宿泊スクーリングが必要です。しかし発達障害の子の中には宿泊に耐えられないというニーズがあることが上述の訪問営業でわかり、特徴に据えるに至りました。それがどの程度の数なのかまでは見積もる術がなかったものの、特徴と仕様を合わせれば競合する学校はなく、他の特徴を見いだすこともできませんでしたから、ここに賭けるしかありません。

やはり違和感を拭い去るな

ここまで職員数の推移について一度も触れていなかったかと思います。4月に2人で始まり3人に、5月で4人になりました。が、6月には2人になりました。生徒が入る前の学校の相場として、2人が多いのか少ないのかは存じませんが。実際にやってきた感覚としては足りない。学校を稼働させるためには生徒募集以外に、教育に関する準備を整える必要があります。そのためにフルタイムで机に向かっている人が欲しいので、3~4人ぐらいはいて欲しかった。

その背景はお察しくださいと言ったところですが、人の出入りに際して、職員採用で重視すべきことを見つけられました。

  1. マイナンバーカードを持っていない人はやめとけ
  2. 勤務開始日を変更する人はやめとけ

いずれも聞いたとき違和感はあったんですよ。ただ、私も変わり者ですからね。上述を踏まえれば「特別な」に含まれる方なので、言葉通りの多様性には理解があります。よって、まあ変わり者はいるものだからねと、気にしないことにしたのですが。結果は。

私が入ったときには決まっていた採用なので、違和感を訴えたところでどうにもならなかったでしょうが。それでも私の目が曇っていたのも事実でした。

初夏編はこの辺で。あ、また最後にちょろっと書いておきましょう。リーフレットやフライヤー、ポスターはもちろん、ウェブサイトだって普通は外注しますよね。内製なんですよ。資金不足故に。


5月に買ったもの。学校の広い校庭で一人ジンギスカンパーティーをしようかなと、幻のジンギスカン鍋「蒼き狼」とともに買いました。結局ジンギスカンパーティーはできずに終わりそうで無駄遣いだったかなと思ったのですが。今調べてみたら、蒼き狼の製造元、ウスイクリエイトは廃業したみたいですね。そもそも臼井鋳鉄工業が廃業した後に立ち上げられ、蒼き狼も復刻されたもの。ギリギリのタイミングで欲しかったジンギスカン鍋が買えたと思えば、悪くはなかったのかな。たまに使うけど、やっぱりおいしいですよ。

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保健室のひよっこ先生の春

7月末に来月にはと言っておきながら、今は10月。また2か月以上も放置してしまいましたが、アリシアやミュゼの従業員だった方々の気持ちがとてもよくわかる感じで生きております。故にそうなる前に、新任保健室の先生の半年を振り返っておきましょう。今回は4月編。

ちなみに今日は自費で人間ドックに入ってまいりました。胃カメラがつらいのはわかっていたよ、NGチューブ入れるのも大変だったもの。重要なのはそこではなく。これが今年初の健診です。お察しください。

4月

Good Morning from My Window. April 29, 2025

月末に札幌へバイクを取りに行きました。札幌はそうでもなかったのですが、フェリーを降りたあと、新潟からの道が雨にも降られて結構寒かったです。

養護教諭としては淡々とPCに向かい作業する1か月でした。

不正再発防止策の検討、文書化

養護教諭として仕事をするためには休止中の学校を再建する必要がある案件に飛び込んだため、まずは再建、それもその準備から。最初の仕事は数年前にあった不正の整理と再発防止策の検討です。

発生した事象を再整理、なぜなぜ分析的なことを行い原因を明らかにし、再発防止策を検討、文書化していきました。役人から説明しろと言われている状態で止まっていたので、説明する文書を作っていたとも言えます。

細かな情報も出ているので不正について隠すこともないのですが、整理したところで、学校の事業継続に直接的な影響を与える不正ではなかったと判断しました。事務処理が甘く、法令に抵触する行為を許容してしまったが故に生じた不正です。こう言っちゃなんですが、この手の不正は珍しくありません。時間的にも物理的にも直近では、今年、信州大学附属松本小学校の1クラスで7教科665時間のうち264時間が不足していた不正がありました。*1 なお、同校は今日も事業継続されています。

生徒という学校で最も大切に扱わなくてはならない人間に対して一生の傷を残す(性)暴力という不正ですら、やらかしたとて学校の事業継続は可能です。こちらはさらにありふれています。直近では、長野俊英高校が今年、6年ぶり2回目の教職員による対生徒暴力事件を起こしています。*2 言うまでもなく、今日も事業継続なさってます。

このような社会が正しいのかはともかく、実際のところ、ここまでやっても学校事業継続には問題が生じないわけです。となると、事業を休止に至らしめた原因は別にあるのだろうという推測が成り立つわけですが、それはまた別の話。不正とされた事象を整理して、役人への説明を作ったところで、これは学校再建に対して重要な作業ではないなと気付きました。

それは自らの作業から気付いたことでもあるのですが、もう一つ、きっかけがありました。役人の物言いが不用心と言いますか、法的な裏付けがあるように感じられなかったことです。役人が居丈高にああしろこうしろ言ってくれば、法令上それは正しいもののように感じられる人も多いのでしょうが。もちろんそれが行政のあるべき姿ですが。個人の納得と許認可を結びつけるような話し方に違和感を覚えました。資格試験をお楽しみの方ならご存じの通り、ああしろこうしろ言えるのならば、どうしなければならないのか法令で示されるものです。しかし状況と法令を改めて細かくチェックしたところ、法的な裏付けはなさそうであり、その旨を主張したところその通りでありました。

とゆわけで、この件は事実上、4月中に片付けました。再発防止策は自分たちに役立つことなので、無駄な作業ではなかったと思います。

グループウェア等の導入

Google Workspace for Education Fundamentalsを中心に、今日、組織として仕事をするなら当然必要なITサービスを導入しました。

この手のものなしに以前はどうしてたの? なかったという時点で察しが付くよう、個人向けの無料サービスを各自使っていたって状況ですね。それが不正に繋がっていた面もあるので、さっさと導入です。

Google Workspace for Education FundamentalsはDNSによる認証が終われば導入完了ではなく、メールでGoogle Workspace for Education Approval Requestが必要です。このことに気づかず危うくサービス停止となるところでした。Approval Requestが必要だよってGoogleのサポートチームがメールで教えてくれるのですが、そのメールの送り先はWorkspaceのAdminのメールアドレスではなく、WorkspaceのAdminのバックアップメールアドレスなんですよ。それ用に個人用のGoogleアカウントを新設したので、メールボックスを全然見ていなかったんですよね。今回はWorkspaceの設定を一通り見ていたらライセンスに期限が設定されており、おかしいなと調べて気づくに至りました。

ちなみに、と書くほど小さなことでもないのですが、この時点で有料サービスの導入は凍結せざるを得ず、資金面での不安には気付いていました。


4月に買ったものから。ACアダプタ持って行くのが面倒で、学校用に置きっぱなしにしておくために買いました。無駄遣いではない。

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長野と東京の共通点

丸2か月も放置してしまいましたが、私は元気です。

養護教諭の話も書きたいのですが、なんだか忙しくて時間が取れず。毎度のことですが、場所もやることも変えたら、穏やかなようで穏やかでない日々は避けられませんからね。その上、そもそも穏やかなようでもない日々なので。まあ来月には何とか。

今日は前回の北海道と長野を比べる続編、かな。

水がぬるい

私の自宅での主な飲み物は水、蛇口をひねれば出てくる便利な水道水です。故に夏になれば多少ぬるくなるのは仕方ないのですが、それでも「冷たい水」を飲んでいました。北海道、特に稚内ではね。

それが長野に来たらどうでしょう。ぬるい、ぬるすぎる。もうこれは冷たい水とは呼べない。ぬるま湯寸前。今住んでいるところの水道が受水槽式で、受水槽がさんさんと日の光に照らされているのが見えますので、そのせいもあるのでしょうが。別の直結式の水道から飲んでもぬるいので、長野の水道水はぬるいのでしょう。

まるで東京のようだ。こんなところだけ東京のまねをしなくてもよいのに。

冷たいカルピス飲みたい

東京に住んでいた頃はペットボトルの水を買って冷蔵庫に入れていました。東京の水道水はまずいからと言ってそうしている人もいましたが、私の場合はぬるいから。冷たい水が飲みたいの。

しかし今は冷蔵庫に2Lペットボトルが入らない。

My new small washing machine and fridge are installed

稚内から函館に移ったとき、部屋も狭いし、冷蔵庫は大して使わないし*1とビジネスホテルにあるような小さな冷蔵庫にしましたからね。

カルピスが大好物の私。日に何度か原液を水で薄めて飲んでいるのですが、これがぬるくて悲しい。しかし原液ボトルがあと少しというところで思いつきました。カルピスのボトルに水を入れて、カルピスウォーターを作って冷やしておいたら。やっぱり冷たいカルピスはおいしい。あ、これだ。

100円ショップなんかにあるボトルを買って冷やしておけばいいのか、1Lボトルなら入るしね。でも、あの手のボトルって洗浄しにくいんだよなぁ。麦茶入れるようなボトルに水入れるのは何となく違う気がするし、ただの入れ物なのに意外と高いな。...などと、30分ほどあれこれ探した結果。

クリンスイ ポット型浄水器 CP012を買ってみました。必要でもないのに浄水器という付加価値がちょっとお高い値段を納得させました。

手間がかからず冷たい水が飲めて素敵。作ってる人たちがちゃんと使っているんだろうなと言う便利さ。

  • 取っ手がなくてシュッとしている、冷蔵庫への収まりがよい
  • 水を入れたり注いだりするとき、片手で操作できる
    • 水道水を入れるとき、ポット本体を持ちながら指一本で蓋を開閉できる
    • 浄水を注ぐとき、注ぎ口の蓋は傾ければ勝手に空く
  • 浄水前の水道水が入るリザーバー容量が450ml
    • 大きめのコップ1杯飲んだあとでも*2、水道水入れて冷蔵庫にすぐ戻せる
    • 2杯飲むときでも、1杯飲んだあと水を足しておけば、飲み終わる頃には1杯分の浄水が終わってる(2杯目は多少ぬるくなるけど、冷たい範疇ならばよいのです)
  • フィルターは交換以外のメンテナンスが不要

手間なく冷たいカルピスが飲めて大満足。

ちなみに浄水で味は変わりました。水道水がまずいと思っていないので、おいしくなったとは申しませんが。ペットボトルの水(軟水)と同様、無味になったって感じですかね。

長野も連日、熱中症警戒アラートが出ています。以前に熱中症対策として飲水量をペットボトル管理するのがおすすめという話をしました。今まさに実践して欲しいと思っていますが、ペットボトル水の費用や破棄の手間と、数ヶ月おきのフィルター交換費用と洗浄の手間を天秤にかけて、自宅では1Lぐらいのポット型浄水器もおすすめできるなと思いました。それこそ100円ショップの透明ボトルでもよいのですが、洗浄しやすさと、おいしい水になるってのは大切かなと。経験則でしかありませんが、飲水不足の人は水道水を飲まないんですよね。飲水不足傾向のある高齢者と若い女性で言えば、若い女性向きかな。洗浄やフィルター交換サボっちゃうと不衛生ですからね。え? 若い女性も怪しいだろって? そーゆーこと言うと怒られちゃいますよ。

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*1:このタイミングでフィルムカメラとお別れしたので、冷蔵庫はさらに使わなくなってしまいました。

*2:私のマグカップは350mlなのです。

北海道民が感じる長野県

先々週から長引いていた風邪も治ったので出かけようと思っていた週末、雨。ついてませんな。

長野に来て3か月弱、稚内や函館と比べてどう? って話をちょっとしてみましょう。

昼間が暑い

これは避けられないだろうなと思っていましたが、暑いです。今週はついに真夏日にもなってしまいました。一方、稚内は未だに寒いと聞きます。最高12~13℃ぐらいですか。まあ、そうですよね。6月の夏至の頃ですら寒いのですから。

ただ、夕方から朝にかけて気温が下がるのは意外でした。真夏日となった5月21日も18時には23.3℃、21には20.5℃まで下がっています。つい最近まで朝晩は肌寒いなと思う日も多かったです。一日の寒暖差が大きいところは弘前に似ているかも知れませんね。寒暖差はりんごをおいしくする一条件、そして弘前も長野もりんご産地です。

夜道が暗い

市街地の国道19号を歩いていて足下が見えない。本当に。街灯がやたら少なくて暗いんですよ。函館の方が明るいのは言うまでもなく、稚内国道40号道道106号と比べても断然暗いです。先日、弘前から来た友人も暗いと言っていました。

みなさんは夜歩くとき、明かりを持って歩きますか。長野では歩行者のうち結構な割合の人が明かりを、ライトを持っているんですよ。それぐらい暗い。歩いている人がいるというのは稚内より都会感がありますが、この暗さは稚内の方が都会なのかと錯覚させます。

歩いていて夜が暗くて困るのは、歩道が途切れるところで境界ブロックに躓きそうになったり、歩道と接している側溝に落ちそうになることです。そもそも歩道をちゃんと作れよとも思うのですが、この辺の話は次に続く。

道が狭い

幹線から折れるとそこかしこが1車線路(だけど一方通行じゃない)と3月に書きましたが、折れる前の幹線からして狭いんですよ。故に歩道は途切れ、路側帯は狭いのです。長野駅から歩いて帰ってくることがあるのですが、昼間の交通量の中では歩きたくないなと思うほどです(が、ちょうどよい迂回路もなく、仕方なく歩きます)。一度、通勤路を自転車で走ってみたことがあるのですが、やはり走りにくい。国道19号の2車線路ですが路側帯が狭く、後ろに車が詰まっていてもうまく逃げる場所がないんですよね。自転車は軽車両ですから堂々と車道の左端を走っていればいいとは言え、後ろの車がアクセルを踏んで事故になれば、けがをするのは自転車乗りですからねぇ。逃げて譲りたいときはあります。しかしパンクの可能性からギリギリの端っこに寄るのもためらわれるなぁなどと思ったり。

北海道は積雪対策で道が広かったので、長野では余計に狭さを感じます。長野も寒冷地、降雪地域として知られていますが、道を見る限りは北海道と比べられるほどは降らないのでしょうね。

ジンギスカンがある

ジンギスカン鍋を持っている私です。北海道を離れるべく荷造りをしているときに「ジン鍋は使わなくなっちゃうかなぁ」なんて思っていたのですが、長野市内のスーパーには味付ジンギスカンが定番商品として売っているんですよ。そして何と、あのベル食品の成吉思汗たれも売っています。やったね!

長野市ジンギスカンが定着しているのは、信州新町で綿羊飼育が盛んだったことに端を発しているようです。「信州新町で」という狭い地域由来の話なので、北海道ほどジンギスカンだらけではありません。スーパーで買える味付ジンギスカンは私が知る限りですが、むさしや食品*1のものと、デリシア*2プライベートブランドのものだけです。ちなみにいずれもチルド品で、ここも冷凍品が多い北海道と異なるところです。

ジンギスカンについてはちょっとした個人的ニュースもあるので、また改めて書ければなと思っています。

野良猫がいない

函館ではあちこち歩いていた猫、長野にはさっぱりいません。稚内は寒すぎて猫に向かないなと思いますが、長野は函館よりも暖かく雪は少なそうですから過ごしやすいんじゃないかと思いますけどね。野良猫、地域猫が愛される函館が異常だったのかな。

この数ヶ月で何匹かは見かけましたが、飼い猫っぽかったですね。この写真の子も、何となく飼い猫じゃないかなぁ。

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*1:信州新町の食肉加工業

*2:地元アルピコ交通グループのスーパー。我が家最寄りのスーパーもデリシア。