昨日、おっと、日付は変わって一昨日か、炭素回収技術研究機構(CRRA)の村木風海氏の名前を見かけて思い出しました。実は彼と私は同期なんですよ。
と言っても、大学改革支援・学位授与機構への学位授与申請が同じ2023年度4月期だってことなんですが。それで思い出したのが、彼は学位取得後、提出した学修成果レポートを公開すると言っていたことです。己のを公開するぐらいですから、他人のはもちろん読みたい。
期待外れから得る教訓
どうなったのかな、公開されているのかな、と見に行ったのですが。
Muraki, K. Methane production from carbon dioxide using aluminum foil. To be submitted.
本論文の経過補足:
実験は2017年に、広島大学のご協力の下行いました.
その後投稿の機会を窺っていましたが, 学位授与機構の条件として, 学位論文として提出する論文はジャーナル投稿前に限るという要件があり, 私自身の学士号取得の為に投稿することができないままいました. 本年度に学位取得後はすぐにジャーナルに投稿し, 発表予定です.
(炭素回収技術研究機構「機構長プロフィール」より)
んー。どうやら学士の学位を取得できていないのでは。
Google先生に聞いてみても彼が学位を取得したという情報は得られませんでした。
いろいろな見方があるかとは思いますが、私は彼の学力が学士の水準に対して十分なものだろうと見ています。東京大学の理科一類および工学部で学位授与申請に必要な124単位以上を修得しているのですから。我が国で屈指の難関大学で、数学、物理学、化学を修めているわけです。少なくとも私など足下にも及ばない。
その彼が、先の記事の通りそこまで難度が高くないであろう学位授与試験を、学力を理由に落とすとはどうにも考えにくい。ではなぜ学位を得られていないのだろうか。
推測に推測を重ねるわけですが。彼の学修成果レポートが上述引用部の通りの表題で、学位授与申請に通らなかったのでは。学修成果レポートは日本語で作成しないとならないんですよ。
この手の話はバカにするようなことではなく、結構やらかしがちです。私などは日本語でしか書けないから同様の誤りはあり得ませんし、作成アプリケーション検討のため様式を細かくチェックしたりするのですが。Twitterか何かで申請不受理となった理由がレポートの様式、ページ数にあったような話を見かけた記憶もあります。
申請条件への適合が甘いと32,000円と半年を失いかねないので、今後申請を考えている人は地味な話ですが『新しい学士への途 学位授与申請案内』を申請前に読み返すべきです。条件を誤って思い込んでいること、まさに意外とありますからね。
なお、彼がその後10月期に申請していれば、結果が出るのは来年2月下旬。学修成果レポートが読めることを楽しみにしたいと思います。
私が昨日、今年のクリスマスイヴに買ったプレゼント。ではみなさん、メリークリスマス。よい夜を。