今年も看護師国家試験が近づいてきました。たまには事前に受験生お役立ちネタを。
多くの統計問題の正解が約3割
国家試験の必修問題では公衆衛生に関する統計についての問題が結構出ます。ちょっと数えてみたところ。
- 2021年度 111回: 午前 4問, 午後 1問
- 2020年度 110回: 午前 2問, 午後 3問
- 2019年度 109回: 午前 3問, 午後 3問
必修は午前、午後、それぞれで8割の正答率を確保する必要があり、誤答が許されるのはそれぞれで5問ずつ。そんな中で統計問題はそれぞれで2, 3問ずつ出ているのが常で、落としたくない問題と言えます。111回午前などは4問も出ており統計問題を全部落としたら極めて厳しい戦いとなるわけです。
一方で看護学生は苦手ですよね、統計。看護学生に限らず、看護師もこういった数字が苦手な印象です。数字を見ただけで「無理」って思っちゃう人が多いみたいですが、この手の数字はまずザックリ「だいたいn割」と捉えることが大切です。
そして看護師国家試験について言えば、「だいたい3割」の問題がとても多い。こんなにある。
- 高齢化率(28.9%, 2022)*1
- 年少 1割、生産年齢 6割、高齢 3割
- 高齢者世帯の割合(29.0%, 2021)*2
- 高齢者世帯「65歳以上の者のみで構成するか、又はこれに 18歳未満の未婚の者が加わった世帯をいう。」
- 高齢者のいる世帯ではない
- 高齢者のいる世帯の割合(49.4%, 2022)*3
- 高齢者のいる世帯のうち単独世帯(28.8%, 2021)*4
- 高齢者のいる世帯のうち夫婦のみの世帯(32.0%, 2021)*5
- 死因別、全死亡者に占める悪性新生物の割合(26.4%, 2021)*6
- 1位 悪性新生物の半分の割合で2位 心疾患、さらに半分の割合で3位 老衰、4位 脳血管疾患、5位 肺炎
- 死亡150万人、出生80万人。死亡者数は急な右肩上がりなので要注意
- 有訴者率(30.25%, 2019)*7
- 男性喫煙率(27.1%, 2020)*8
- 国試的には数字が悪く、肺癌の原因になり得る男性が問われる
- 喫煙率 16.7%、女性喫煙率 7.6%
- 単独世帯の割合(29.5%, 2021)*9
- 合計特殊出生率が最も高い母の年齢階級(割合ではないが、30-34歳, 0.4820, 2021)*11
つまり迷ったら「だいたい3割」を選ぶべし。
『国民衛生の動向』の主要読者は看護学生に違いない。