夜勤病棟の女神様(仮)

ひよっこナースの日常

不真面目なよい学生、真面目な悪い学生

大学での単位積み上げは順調に進めております。レポート科目の修得も終え、残る必要単位は1。そんな中でふと思いだした、最初の大学での出来事と、今の私と。

単位積み上げ状況

区分 科目 方法 単位数 評価
看護専門科目 国際看護論 R 2 S
看護専門科目 文献研究法1 T 1 S
看護専門科目 文献研究法2 MT 1
看護専門科目 高齢者看護論 T 2 S
看護専門科目 精神保健看護学 T 2 S
看護専門科目 健康教育論 T 2 S
看護専門科目 健康政策論 T 2 S
看護専門科目 在宅看護マネジメント論 T 2 S
看護専門科目 地域看護学 TR 2 S
一般科目 心理学概論 T 4 S
一般科目 臨床心理学 T 4 S
一般科目 死生学 T 4 S
一般科目 生命倫理 T 4 S

方法:

  • M メディア授業(VOD) + 最終テスト
  • R レポート(1~2回) + 最終テスト
  • S スクーリング
  • T 小テスト(複数回) + 最終テスト

残している文献研究法2もやることはやって評価待ちです。

広い学問、狭い評価

圧倒的じゃないか、我が評価は。修得科目の評価には全てSが並んでおります。A+や優とも記されることのある最上級の評価ですね。今回の目的は単位を積み上げることにあるため、評価などどうでもよいのですが。と思ったところで考えるのです。

評価の高い私はよい学生なのだろうか。

最初の大学生時代、教職科目のどれかで教員が学生に呈した苦言を思い出しました。寝ていたり内職していたりして講義なんて聴いておりませんという学生に向けてのお説教。言葉遣いまでは忘れましたが、要はこんなことです。

  • 真面目にやってる科目等履修生を見習え
  • 彼らは単位を取るためにここに来ているから必死だ
  • それに対してお前ら正科生はどうだ

教室の角、右前に数名の科目等履修生(だったのでしょう、教員が言うには)が座っていたんですよね。いかにも講義を聴いてますって雰囲気で。それに対してやや後方で一応出席はしている的な大多数の正科生。当時は教員が言いたくなるのもわからなくはないと思ったのですが、今、科目等履修生として単位を取らんとしていると、当該教員の講義など聴く価値もなかったんだろうなと考え直すのです。

大学で学生が励まねばならぬことは学問であり、何かを問い学ぶことでしょう。各科目においては学んでいるかを便宜上測るための指標と基準が示され、試験が課され評価が下されます。つまり評価は示された指標と基準によるものであって、学生が学問に励んでいるか、何かを問い学んでいるかを広汎に示すものではありません。

さて、単位を取るために必死な科目等履修生は学問に励んでいるのでしょうか。否、言葉通り単位を取ることに励んでいるのです。示された評価と基準に合致する形で行動し、単位を取ること以外に何も考えちゃいない。彼が述べた通り必死なんだから当然ですよ。これは言い訳でも言葉遊びでもありません、今の私です。

教科書を読んでいてふと引っかかった部分について調べてみようと思うことがあります。最初の大学時代なら調べていたでしょうし、日常の私であれば調べています。が、科目等履修生としての私は己に問います。「それ、単位取るのに必要?」って。結果として、テストを通すのに必要なだけ教科書を読んで終わり。

私は今、評価が高く、真面目な学生であるとは言えるかも知れません。しかし、よい学生なのでしょうか。選んで履修した中からさらに選り好みして、興味ない科目の授業では寝ていたかつての私の方が、よい学生であったように思えます。

尤も、あれから20年も経ってこんなことを考えるに至らしめ今の私は、意外とよい学生である可能性も否定できませんが。

各科目教科書紹介(レポート科目編)

前回紹介時には単位修得できていなかったレポート科目について、その教科書と内容をさらりと。

国際看護論

教科書なし。

レポート課題はSDGsと妊産婦死亡における「3つの遅れ」 *1 について。国際看護って言うと開発途上国の改善を語るスタイルはどうにかならんのかな。国際的な手法で我が国の少子高齢化をどうにかするとかってのはないの?

地域看護学

教科書の内容としては在宅看護全般。看護学校における旧「在宅看護論」に合わせた内容です。

看護学校における在宅看護科目は今年、2022年から変更になっています。2020年改正、2022年施行の保健師助産師看護師学校養成所指定規則 *2 により、旧「在宅看護論」から新「地域・在宅看護論」になりました。単位数としては2で変わりません。この科目名「地域看護学」はその辺を意識したものと思われますが、教科書的には古いもののままのようです。各社の改訂状況はこんな感じ。

出版社 シリーズ名 最新改版年 2020改正対応 在宅構成冊数
医学書 系統看護学 2017 1
南江堂 看護学テキストNiCE 2017 1
日本看護協会出版会 n/a 2021 1
メヂカルフレンド社 新体系 看護学全書 2021 1
メディカ出版 ナーシング・グラフィカ 2022 2

在宅看護マネジメント論」で使っていたメディカ出版のナーシング・グラフィカだけが2冊構成で、制度と実践に分かれています。他は1冊構成ですね。2020改正対応は冊数に関係ないようで、ナーシング・グラフィカは改正対応前の旧版から2冊構成です。お上が意図する流れに乗っており理想を追い求めているのがナーシング・グラフィカ、(相変わらず)2単位科目なのだから1冊(のまま)でというのが他社になりますかね。

テスト範囲外ながらパラパラとめくっていておもしろいなと思ったのは、「第XI章 在宅看護における備えと対処」の中に、新型インフルエンザ等への備えとしてBCPを策定しておけってのがあるんですよ。結果はCOVID-19の大流行で判明することになります。惨憺たるものでしたね。

科目の課題は制度、多職種連携、諸外国の例を範囲としたテスト2回、加えて多職種連携をテーマとしたレポート1回でした。

看護学校にいたときには当然であろう多職種連携がなぜこれほどまでに強調されるのだろうと思っていましたが、今ならわかります。病院には強固なサイロが建っており、縦割りがひどいから。他職種からやってきた私にしてみれば異様としか言うほかないほどに。お上はその問題に気付いていますが、現場はサイロしか見たことないので気付きようがないか、サイロ上層階の居心地がよすぎて下層に入ってきた異を唱えるものを押しつぶすのが日常になっているかですね。

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