夜勤病棟の女神様(仮)

ひよっこナースの日常

本業を包囲した締め切りたち

12月から1月にかけて、年末の本業を挟んで試験だらけでした。12月が4科目 + 実技1種類、1月が8科目 + 実技1種類。このあと2月下旬から3月にかけてもたくさんあり、ナスたま1年生らしいことになっております。

さて、いつも通り、試験が終わった科目と教科書をざっとご紹介。

本業を保留したことが失敗だった12月分

年末と言えば本業の最盛期ですが、何となく間に合うかなと冬休みに入るまでは本業を保留。これが大失敗だったのですが...。本業に使うべきだった時間の割当先の一つが、試験勉強でしたね。

バイタルサイン測定

看護技術プラクティス[第3版動画付き]

看護技術プラクティス[第3版動画付き]

12月の口火を切ったのは実技試験、バイタルサイン測定。体温、脈拍数、呼吸数、血圧の測定です。実は私、これ、1度落ちました。腋窩での体温測定時、腋窩の汗を拭き取り損ねまして...。実施中に気付いてはいたのですが、事前に渡されてた採点表に4点とあった項目なのでそのままにしました。が、腋窩の状態を整えないと正確な体温が測れないので点数にかかわらず不合格。

実技の参考書として多く用いているのが『看護技術プラクティス』第3版。今年の第3版から写真入りになったせいで大きく厚く重くなったそうな。実は写真ってあまり見ないんですよね。こんなことやるのかーって知るのには便利かと思いますが、看護学生以外が買うような物でもないか。第3版でも現在売られているのはQRコードが入っていて動画にリンクしているそうです。私が使っているのはその前の表紙が緑のものですが、別冊でQRコードリストが配られました。サンプル動画が公開されているので看護の実技に興味がある方はご覧になってみてください。尤も、ウェブ上にいろいろ転がってますけどね。

gakken-mesh.jp

薬理学I

わかりやすい薬理学

わかりやすい薬理学

薬理学は生化学でも使ったヌーベルヒロカワのわかりやすいシリーズから『わかりやすい薬理学』。わかりやすくしようとしすぎていて不足だったり、順序が悪かったりってのはこのシリーズの特徴なのかも。整理ノートと称した問題集が便利なのですが、結構出題意図が謎な問題もあったり。謎と言えるまで勉強しろってことなのかも知れませんが。今のところAmazonで中古品が117円ですから、薬の基礎を知りたいならば買ってみてもいいかも。薬理学は12月の試験の中で最難関との前評判でしたが蓋を開けてみれば全員及第点って程度。昨年落とした人が多かったことに由来する前評判でしたが、昨年の問題も大したことなかったんだよね。

基礎看護方法論III

基礎看護技術 2 (新体系看護学全書 基礎看護学 3)

基礎看護技術 2 (新体系看護学全書 基礎看護学 3)

基礎看護方法論III(環境整備、休息)はメヂカルフレンドの『新体系 看護学全書 専門分野Ⅰ 基礎看護学3 基礎看護技術II』第3版。よくまとまっている教科書だと思うけど、観察すべき点や留意点といった問われがちなところがちょっと薄い。上述プラクティスで補って使ってます。教科書の内容は環境整備、食事、排泄、活動と休息、清潔と衣生活、呼吸、創傷管理、与薬、検査、救急救命と一般の方にも興味深い内容かも知れません。

病態治療論I

呼吸器―成人看護学〈2〉 (系統看護学講座 専門分野)

呼吸器―成人看護学〈2〉 (系統看護学講座 専門分野)

循環器―成人看護学〈3〉 (系統看護学講座 専門分野)

循環器―成人看護学〈3〉 (系統看護学講座 専門分野)

臨床外科看護各論 (系統看護学講座)

臨床外科看護各論 (系統看護学講座)

病態治療論I(呼吸器、循環器内科、循環器外科)は医学書院の系看から2冊、『系統看護学講座 専門分野II 成人看護学2 呼吸器』第14版と『系統看護学講座 専門分野II 成人看護学3 循環器』第14版。授業では教科書を使いませんでした。どの科目も専門の医師が来ますので、臨床での経験も踏まえて独自の資料で説明です。よって授業の内容は高度なのですが、試験は割と簡単にしてくれていました。と言いながら、循環器ではたこつぼ心筋症の原因を誤答した。ストレスですな。系看の器官別教科書は検査、疾患、看護の3本立てで記されており、見通しのよい構成です。検査や疾患に興味があれば一般の方にもおすすめです。

老年看護学概論

老年看護学概論・老年保健 (新体系看護学全書)

老年看護学概論・老年保健 (新体系看護学全書)

老年看護学概論はメヂカルフレンド『新体系 看護学全書 老年看護学1 老年看護学概論・老年保健』第3版。概論とつく科目は苦手な私ですが、これもご多分に漏れず。「要は何が言いたいの?」と言いたくなる。教科書は高齢者の特徴、高齢者を取り巻く環境について書かれています。今の日本においてはとても重要なところのはず。概論の教科書なので疾患や技術については書かれていません。

年始早々昼間に活動させた1月分

1月は始業が15日からと遅かったので、11営業日で8科目と、明日も試験な毎日でした。試験は1限目に入っていて、2限目以降は通常通り授業という日々です。

人体の構造と機能IV

トートラ人体の構造と機能 第4版

トートラ人体の構造と機能 第4版

人体の構造と機能IV、解剖生理学の総まとめです。教科書はおなじみトートラ。人体のことが一通り乗っているおすすめの1冊です。春から続いてきた科目もこれで終わりかと感慨深いものがある試験となりましたが、まとめと言うことで要点が並ぶ内容でした。この範囲は国家試験の必修問題としてよく問われるそうですが、苦戦する学生も多いのだとか。人体にとって最も大切なのは水と塩。これは忘れないようにしたい。

精神看護学概論

精神看護学概論・精神保健 (新体系看護学全書 精神看護学1)

精神看護学概論・精神保健 (新体系看護学全書 精神看護学1)

精神看護学概論はメヂカルフレンド『新体系 看護学全書 精神看護学1 精神看護学概論 精神保健』第3版。私が使ったのは2012年版ですが、今年、2016年に改訂されているのですね。精神障害とは何なのか、精神障害を取り巻く状況はどう変わってきたのかが記された教科書です。誰もが精神障害になり得る、健康と障害は同一線上に存在するとする連続体概念(health-illness continuum)を強く押し出した内容で、未だに偏見がある精神障害に対して普通に接することができる学生を育てようとする気概を感じます。なかなかよい内容だなって思いました、開くと眠かったけど。

成人看護学概論

成人看護学総論―成人看護学〈1〉 (系統看護学講座 専門分野)

成人看護学総論―成人看護学〈1〉 (系統看護学講座 専門分野)

成人看護学概論は医学書院『系統看護学講座 専門分野II 成人看護学1 成人看護学総論』第14版ですが、授業ではほとんど使いませんでした。概論なので授業内容は老年、精神同様の成人を取り巻く環境に加え、看護の考え方までが含まれます。看護はそうなんだろうと思うほかありませんでしたが、実情を知っている環境については、頭痛が痛い部分もありましたね...。

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基礎看護方法論II

基礎看護技術 1 (新体系看護学全書 基礎看護学 2)

基礎看護技術 1 (新体系看護学全書 基礎看護学 2)

基礎看護方法論II(ヘルスアセスメント)は『新体系 看護学全書 専門分野Ⅰ 基礎看護学2 基礎看護技術I』第4版。再試験となったバイタルサイン測定はこの科目の実技試験です。筆記試験となると意外と正確に覚えていないことも多く、上腕動脈を間違えましたね...。入院時に体重を量る理由(投薬量、哺乳量を決めるため)は正答率が低かったようです。

病態治療論II

内分泌・代謝―成人看護学〈6〉 (系統看護学講座 専門分野)

内分泌・代謝―成人看護学〈6〉 (系統看護学講座 専門分野)

女性生殖器―成人看護学〈9〉 (系統看護学講座 専門分野)

女性生殖器―成人看護学〈9〉 (系統看護学講座 専門分野)

呼吸器―成人看護学〈2〉 (系統看護学講座 専門分野)

呼吸器―成人看護学〈2〉 (系統看護学講座 専門分野)

臨床外科看護各論 (系統看護学講座)

臨床外科看護各論 (系統看護学講座)

病態治療論IIは消化器内科、消化器外科、内分泌、女性生殖器、呼吸器外科とてんこ盛り。先生となる医師も5名。教科書は医学書院系統看護学講座シリーズ第14版からそれぞれ。教科書の使用状況は両極端で、内分泌なんて未だに開いたことがありませんね...。教科書は上述の通り検査、疾患、看護と3本立てになっているものです。この科目でおもしろかったのは、肝臓担当と女性生殖器担当の温度差でしょうか。あらゆることの結果が出てくる肝臓に対し、他との切り分けが容易な女性生殖器ってのがそのまま出てました。

哲学

パンセ (中公文庫)

パンセ (中公文庫)

哲学は教科書なし。なので参考文献の一つであったパスカル『パンセ』を挙げてみた。この科目のテーマは「この私が生きるとはどういうことか」ってところですかね。昼寝の時間扱いされてしまうこの手の授業ですが、私は好きでした。

基礎看護方法論I

基礎看護技術 1 (新体系看護学全書 基礎看護学 2)

基礎看護技術 1 (新体系看護学全書 基礎看護学 2)

基礎看護方法論I(コミュニケーション、感染予防、医療安全)はおなじみメヂカルフレンド『新体系 看護学全書 専門分野I 基礎看護学2 基礎看護技術I』です。コミュニケーションの授業を私は何度受ければよいのだろう。とゆわけで、大嫌いな「Iメッセージ」とかごろごろしてるわけですよ。根拠なく語られる「ほうれんそう」とかね。医療安全も製造方面からの輸入のようですが、危険の根本原因をどうにかしようとゆー流れにならないのが凄い。

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無菌操作

無菌操作の実技試験。無菌操作について解説が面倒だからWikipediaに頼ろうと思ったんだけど、意外とわかりにくかった。看護における無菌操作をザックリ言うと、滅菌物、例えば摂氏やガーゼを適切に扱えるかってところです。身近なところでは総称の処置において、上から細菌を乗せることなどないように行えるかです。参考書は前述のプラクティスなど。

治療総論

臨床放射線医学 (系統看護学講座 別巻)

臨床放射線医学 (系統看護学講座 別巻)

リハビリテーション看護 第6版 (系統看護学講座)

リハビリテーション看護 第6版 (系統看護学講座)

系統看護学講座 別巻 臨床外科看護総論

系統看護学講座 別巻 臨床外科看護総論

治療総論(放射線リハビリテーション、麻酔、救急救命)は医学書院の系統看護学シリーズですが、授業では使いませんでした。特筆すべきは放射線で、PowerPointのスライドを印刷した資料が配られるのですが、教科書より厚かった。放射線も含め要点を押さえた授業だったので、試験は解きやすかったです。

ふぅ、これで全部かな。ざっと書くだけで思いの外時間がかかった。たくさん試験を受けたんだねぇ。とゆー裏でさらに個人的に試験を受けてた話は、次回に。

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